ポモドーロ・テクニックの​やり方 — 25分の​集中を​続ける​コツ

勉強や作業を始めても、すぐスマホを見てしまう。逆に、気づけば何時間も休まずに続けて、ぐったりしてしまう。

そんなときに試してほしいのが、ポモドーロ・テクニックです。「25分集中して、5分休む」をくり返すだけのシンプルな方法で、1980年代の終わりに、イタリアのフランチェスコ・シリロさんが考えました。名前の「ポモドーロ」はイタリア語でトマトのこと。シリロさんが、トマトの形のキッチンタイマーを使っていたことから来ています[1]。

基本の​やり方

  1. やることを1つ決める(例:問題集の第3章)
  2. タイマーを25分にして、始める
  3. 25分のあいだは、そのことだけをする
  4. タイマーが鳴ったら、5分休む
  5. これを4回くり返したら、15〜30分の長めの休憩をとる

25分の集中1回を「1ポモドーロ」と数えます。「今日は4ポモドーロやった」のように、時間ではなく回数で数えられるのも、続けやすいところです。

なぜ続けやすいのか

「25分だけ」なら​始めやすい

「今日は3時間がんばる」と思うと、始めるのが重くなります。でも「25分だけ」なら、疲れた日でも手をつけられます。始めてしまえば、そのまま次の25分も続けられることが多いです。

休むタイミングを​考えなくていい

意外と大事なのがこちらです。オランダの大学で、87人の学生に1日自習をしてもらい、休み方をくらべた研究があります。

決まった間隔で休んだグループは、自分で好きなときに休んだグループにくらべて、疲れや気が散る感じが少なく、集中ややる気が高いと答えていました。終えた課題の量は、どちらもほとんど同じでした[2]。

研究チームは、「いつ休むか」を自分で決めること自体が、頭を使う作業になっているのではないかと考えています。タイマーに任せてしまえば、その分の力を作業にまわせる、というわけです。

ただし、休み方の研究はまだ少なく、ほかの研究では「自分で休んだほうが気分がよかった」という結果も出ています。合う・合わないには個人差があるので、まずは試してみて、自分に合う形を探すのがおすすめです。

うまく​いかない​ときの​直し方

25分が​つらい

25分が長く感じるなら、15分や20分から始めて大丈夫です。大事なのは、「決めた時間は集中して、鳴ったら休む」というリズムのほうです。慣れてきたら、少しずつのばします。

逆に、25分では短すぎて、のってきたところで止められるのがいやな人は、50分集中+10分休憩のように、長めにしてもかまいません。

途中で​ほかの​ことを​思い出す

集中しているときに「あれやらなきゃ」と思い出したら、紙にメモだけして、作業に戻ります。 休憩のときに、メモを見て片づければ大丈夫です。

休憩で​スマホを​見てしまう

5分のつもりでスマホを開くと、そのまま20分たっていた、ということがよくあります。休憩は、席を立つ・水を飲む・体をのばすのように、体を動かすものにするのがおすすめです。

タイマーを​止めたまま​終わってしまう

タイマーが鳴って休憩に入ると、そのまま戻ってこられないこともあります。休憩に入るときに、次の25分でやることを1行だけ書いておくと、戻りやすくなります。

1日の​予定に​入れてみる

慣れてきたら、1日のポモドーロの数を目安にしてみます。

  • 平日:朝に2ポモドーロ、夜に2ポモドーロ
  • 休日:午前に4ポモドーロ、午後に4ポモドーロ

時間で「何時間やった」と数えるより、「何回できた」と数えるほうが、小さな達成感を積み重ねやすいです。

今日からできること

  • 次にやることを1つだけ決める
  • タイマーを25分にして、始めてみる(つらければ15分でもいい)
  • 途中で思い出したことは、紙にメモして作業に戻る
  • 休憩は、席を立つ・水を飲むなど体を動かすものにする
  • 今日できたポモドーロの数を数えてみる

参考に​した​研究

  1. ポモドーロ・テクニックを考えた人が、やり方をまとめた本
    Cirillo, F. (2018). The Pomodoro Technique: The Acclaimed Time-Management System That Has Transformed How We Work. Currency.
  2. 決まった間隔で休む方法と、自分で休む方法をくらべた研究
    Biwer, F., Wiradhany, W., oude Egbrink, M. G. A., & de Bruin, A. B. H. (2023). Understanding effort regulation: Comparing 'Pomodoro' breaks and self-regulated breaks. British Journal of Educational Psychology, 93(S2), 353–367. doi:10.1111/bjep.12593